これだけは知っておきたい サーバの常識

これだけは知っておきたい サーバの常識

書名:これだけは知っておきたい サーバの常識
著者:小島太郎, 佐藤尚孝, 佐野裕


■評価:可
  情報:△ 新規性:△ 構成:○ 日本語:×× 実用性:△
  難易度:普 費用対効果:△ タイトルと内容の一致:○
  お勧め出来る人・用途 :「基本情報技術者」レベルの知識を持ち、サーバーの管理者になるにあたって基本事項をおさらいしようとしている人・サーバーの基本事項及び現在の状況について一通りおさらいする
  お勧めできない人・用途:ハードウェアについてまったく知識がない人・サーバーについて1から学習する


■所感
 なにはともあれ、日本語がひどすぎる。
 「てにをは」レベルの誤植がごろごろしていて、「悪訳書」と見まごうほど。
 初版×技術書だから、ある程度の誤植には目をつぶっても良いのだが、これは度を超えてひどい。
 まして、入門書である。
 「てにをは」どころか、内容そのものが間違っているところもあり(日本語の記述のせいで!)、初心者が素直に読むと戸惑ってしまう。 
 次版以降大幅に改修されていることを期待する。

 
 唯一評価できるのは、目次構成で、本書に書かれていることを一通り理解して頭に入れることで一応サーバー構築のスタートラインに立つことはできるようになっている。
 ただし、本書は入門書風でありながら、個々の用語に関してはあまり丁寧に説明してはいないので、例えば「メモリ」と「ハードディスク」の違いについてよくわかっていない水準の人が読むと、ちんぷんかんぷんとなること必至である。
(正直「ITパスポート」がどのレベルかは解らないので)「基本情報技術者」レベルの知識、少なくとも「OSI参照モデル」といった言葉を理解している状態で本書を手に取ることをお勧めする。


 他に良書があれば、そっちにしただろうが、"RAID"について、とりあえずまとまった記述のあるサーバー入門書が見あたらなかったので本書を選んだ。
 上述したような「復習」の意味で利用するのであれば一応最低限の使用には耐えるようにはなっているので、もし利用するとすればその用途で。


■読了日
2010/01/02