そうだ!「マットレスで組め」!

モデル失格 ?幸せになるためのアティチュード? (小学館101新書 24)

モデル失格 ?幸せになるためのアティチュード? (小学館101新書 24)

書名:モデル失格 ?幸せになるためのアティチュード? (小学館101新書 24)
著者:押切もえ


■評価:良
  情報:△ 新規性:△ 構成:○ 日本語:△ 実用性:◎
  難易度:易 費用対効果:○ タイトルと内容の一致:○
  お勧め出来る人・用途 :「変わりたい」と思っている人・夢を持って努力をし続ける自分に対する励ましを得る
  お勧めできない人・用途:「変わりたくない」と思っている人・そのままの自分で良いのだという慰めを得る


■所感
 良い意味で期待を裏切られた。
 まさか、雑誌モデルさんのエッセイに励まされるとは思ってもいなかった(失礼)。


 おそらくそれは自分の偏見のせいだと思われる。
 あれだけの競争を勝ち抜いている人なのだから、人一倍の努力をしているのだろうとは解っていたが、その努力の方向はもっと、何というかある一定の方向に偏向しているものだと勝手に思い込んでいた。


 考えてみればモデルさんやテレビタレントといえども我々と同じ人間で、同じようなことで悩み、挫折を味わい、「これでいいのか」と自問し、時に迷走もして、苦しみながら生きているのである。
 我々の前に映し出されるのが「完璧で前向きな」部分ばかりなので勘違いしてしまうが、写真で切り取られた、或いはテレビに映し出された姿だけが彼らの人生ではない。
 至極当たり前のことであるが、忘れがちなことでもある。


 本書では、リンカーンの言葉が引用されていたり、村上春樹の文章に込められている意味の本人なりの解釈が述べられていたりと、見た目の印象(失礼!やはりどうしても「見た目は9割」から抜け出せない)とは異なり、本人が悩み苦しみ抜いたあげくにここまで来た軌跡が本人の言葉で綴られている。
 (夢に向かって)がんばっている人、がんばりたいと思っている人、今の自分を変えたいと思っている人にお勧めの1冊。
 励まされること間違いなし。