何故私は超過(深夜)残業を申請しないのか

いろいろと問題があるので、あくまで「仮に」としておく。
仮に、私が月で定められた残業時間を超過、或いは22:00以降に残業、した場合、現時点で私は超過(深夜)残業の申請をしない。

何故か。
1つはそれが上司の指示に因るものではなく、自発的な残業だからである。
その場合、「これを今日中に」という具体的な指示も、無言の圧力のようなものもない。
あるのはただ工程だけであり、工程も絶対不可変のものではなく、当初見積もり通り終えられない場合は調整が可能である。
このような状況において、自らの意思で残業するということは、その残業は会社(チーム)にとって必要不可欠なものではなく、その日残ってその作業をする必然性はない。
「効率の問題上、ここまでは終えておきたい」、「これをやっておかないとチームのメンバーに迷惑がかかる」といった事情は完全に個人的なものであり、心情の問題である。
効率よく作業を進めるために日々計画を立てて業務を遂行するのは個人の責任であり、たとえチームに迷惑がかかったとしても、それは翌日に事情を説明して謝罪すればいい(ただし他人の作業の足を引っ張った結果、他人の進捗に悪い影響を与えることは論外)ことであり、「きちんと」作業をこなしたいというのはあくまで当人のこだわりであって残業の理由とはならない。

もう1つは、残業の原因が当人の能力不足に因るものだからである。
仮に残業をしなければ工程通り作業を進めることが出来ないとすれば、原因としてはその見積もりに欠陥があったか、当人の能力が不足していたかのいずれかである(不慮の事態は別の話。(システム障害などお客様相手の仕事は別にして)不慮の事態が発生した場合は、当然その分は考慮してもらえる。それを考慮しない会社なら皆辞めている)。
しかるにこの見積もりは上司やチームメンバー、PMのチェックを通った「妥当な」見積もりである。
従ってこの「妥当な」見積もりに基づく工程をこなせないのは、ひとえに当人の能力不足である。
当人の能力不足が原因の遅れは、当人が責任をもって対処しなければならない。
対処としては上司と相談をして工程を伸ばしてもらうか、自発的に残業をして、工程通り終わらせるようにするかのいずれかである。
そのどちらを選ぶかは、当人の心情の問題である(工程の遅れが評価に大きく響く環境では当人の自由はないように見える。ただしその場合も、当人の評価と会社(チーム)の必要とを混同してはならない。会社の目的は1人1人の評価を上げることではない)。

以上のように、ここで扱われている超過(深夜)残業は、当人の能力不足を起因とした自発的なものであるから、この場合私は超過(深夜)残業を申請しない。
まあ、結局これは美学の問題である。