ねぇ、スミス君

ビッグデータビジネスの時代 堅実にイノベーションを生み出すポスト・クラウドの戦略

ビッグデータビジネスの時代 堅実にイノベーションを生み出すポスト・クラウドの戦略

書名:ビッグデータビジネスの時代 堅実にイノベーションを生み出すポスト・クラウドの戦略
著者: 鈴木良介


■評価:可
  情報:△ 新規性:○ 構成:△ 日本語:○ 実用性:△
  難易度:易 費用対効果:△ タイトルと内容の一致:△
  お勧め出来る人・用途 :「ビッグデータ」という言葉の意味するところが今ひとつつかめていない人・「ビッグデータ」という言葉を通して次の時代の社会が情報をどのように収集利用するか整理する
  お勧めできない人・用途:「ビッグデータ」を利用したビジネスの企画または販促担当者・「ビッグデータ」を利用したビジネスを企画する


■所感
 タイトルが『ビッグデータ「ビジネス」の時代』となっているが、内容的には『ビッグデータの時代』ぐらいが適当。
 「ビジネス」とつけるといかにもそこに大きな「ビジネス」が眠っているかのような印象を受けるが(そして私もそう受け取ってしまったので不肖にも手を出してしまったが)、実際に本書が示しているのはあくまで「今」であり「未来」ではない。
 確かに本書の最終章は、未来「予想」となっているが、裏打ちが弱くあくまで「予想」の範疇を超えない。


 「ビッグデータ」が果たして一過性の「バズ」ワードとなるのか、あるいは「ロングテール」のような「ビズ」ワードとして定着するのか、今の時点ではどちらとも言えない状況である。
 ただ、現在起こっていること、特にGoogleAmazonなどの巨大な情報産業が、今、何を指標として動いているのかを理解するためには1つ解りやすい概念が現れたと思えば良いのではないのだろうか。
 そして本書は最近騒がれるようになったその新しい概念「ビッグデータ」そのものを理解するためには適切な入門書であるといえる。


 だが、現場担当者にはあまりお勧めは出来ない。
 他の理論書の例に漏れず、本書もまた現場とは距離を置いた「分析者」の視点から先に踏み込めていない。
 否、中途半端に「踏み込んで」しまっている分、読者を誤った方向に導く危険性があるのだ。
 理論書はあくまで「理屈」でしかなく、実際の企画・マーケティング戦略を組み立てる際には、そこから「具体的な」ターゲットをイメージして、自らの「仮説」が当てはまるかどうか確認しなければならない。
 そこが理論書と実用書、研究者とマーケッターの棲み分けのポイントで、領分を超えて両方に手を出そうとするとそれなりの能力と労力が必要になるが、残念ながらそういう意味では本書は力不足である。


 とはいえ、無用の書ではない。
 「ビッグデータ」という言葉を聞いたことがない人、言葉だけは聞いたことがあるけれども上手くイメージが出来ていない人は本書のような「まとめ」を読んでその内容を把握しておいた方が良い。
 言葉そのものが残るかどうかは別として、次の時代はこれを制したものがその業界のリーディングカンパニーになることは間違いないだろうから。


■読了日
 2012/02/12

予算獲得大作戦

いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと

いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと

書名:いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと
著者:ウェンディコップ, Wendy Kopp, 渡邊奈々, 東方雅美


■評価:可
  情報:△ 新規性:△ 構成:△ 日本語:○ 実用性:△
  難易度:易 費用対効果:△ タイトルと内容の一致:×
  お勧め出来る人・用途 :自らが主となって資金調達・予算獲得をしなければならない人・組織を立ち上げ持続的に運営していくための「力」とは何であるか、どれだけ大変なことかを学ぶ
  お勧めできない人・用途:環境による「学力格差」に興味関心がある人・「格差」を是正するためのヒントをつかむ


■所感
 始めに断っておくと、本書は「教育」の本ではない。
 あくまで著者のサクセスストーリーであり、「自己啓発書」に分類されるたぐいの本である。
 

 確かに本書では「教育」の問題が提起されているが、その問題に対しては著者の「すばらしい思いつき」が唯一無二の解決策とされており、あとの大半は著者がいかにしてその信念を実現化させたか、の話のみが延々と続く。
 著者の「すばらしい思いつき」は、それが実現して実際に大きな「ムーヴメント」となったことからも、正しいものであったことが証明されたと判断できるが、本書の焦点はそのポイントにはない。
 著者が取り組んだ要素が「教育」であっただけで、本書は紛れもなく、あるアントレプレナーが組織を立ち上げて軌道に乗せるまでの苦労話である。


 勿論、著者は(アメリカの)教育について高い関心と深い洞察を持っており、その問題の解決に向けて様々な活動を行って来ているが、いかんせん、話の大半が「いかに資金を集めてこの組織を軌道に乗せていくか」に占められているため、本来著者が成し遂げたかった「教育」のあるべき姿がいったいどのようなものであるか、あまり見えてこない。
 著者の頭は「資金繰り」でいっぱいでとても「教育」の問題をじっくりと考えている余裕などないようにみえてしまう。


 だが、これは非難ではない。
 むしろ現実に「何かを起こそう」と思った際にその主催者はまさにこういう状態になるのがある意味「正しい」状態なのである。
 

 これは「公教育」に携わる人に読んでもらい、強く意識してもらいたいのだが、何かの活動(たとえそれが「ゆとり」という名の活動?であれ)のためにはそれ相応の「資金」が必要なのである。
 「公教育」を任されている人々は本書から、自分たちがいかに「コストがかかる」活動を任されているのか、今一度考えていただきたい。
 彼女の苦労は本来、国民の税金を預かっている「公」が背負うべき問題が機能不全に陥っていることから生じているのである。


 また、本書は自ら何らかの組織を立ち上げようとしている者、特に「世のため人のため」の何か「儲けとは違う軸」で組織を立ち上げ、活動を続けていこうとしている人にとって必読の書であるといえる。
 組織の活動にとってもっとも大切な「お金」の問題が本書に凝縮されているからである。
 どんなに「良い」活動もそれを動かしていく燃料が途絶えてしまっては、続けることが出来ない。
 そのことを肝に銘じておかなければ、あなたを信じてその活動についてきた人全てを不幸にしてしまう。
 起業家は神経質過ぎるほど、自らの組織の「お金」について考え、考え、考えなければならないのである。


■読了日
 2012/01/24

使ったことのある人はすぐに使えます(当たり前)

今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ大事典 (今すぐ使えるかんたんmini)

今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ大事典 (今すぐ使えるかんたんmini)

書名:今すぐ使えるかんたんPLUS Androidアプリ大事典 (今すぐ使えるかんたんmini)
著者:佐野正弘, 2106bpm, memn0ck, mi2_303, 小林健志, 野々村由美, 布施繁樹, 吉川英一, 渡邉洋介


■評価:良
  情報:○ 新規性:△ 構成:○ 日本語:○ 実用性:○
  難易度:やや難 費用対効果:○ タイトルと内容の一致:△
  お勧め出来る人・用途 :Webに加えてスマートフォンの利用を考えている人・スマートフォンにおける定番アプリケーションを一覧し、自分に必要なアプリケーションを素早く揃える
  お勧めできない人・用途:従来の携帯電話からスマートフォンに乗り換えたWebの知識がほとんどない人・お勧めアプリについて1から学ぶ


■所感
 本書はWebを使いこなしており、かつスマートフォンを使い始めたばかりの人にとって最適な書である。
 すなわちYahoo!のみならず、GoogleDocsやDropboxといった既存の「クラウド」サービスを使い慣れている人にとって、自らのモバイル環境を素早く構築するために最適な手引きである。
 頭の中に既に「あのサービスの提供しているあの機能」、というようなイメージがぼんやりとでもあることが前提とされているため、Webに慣れている人ほど本書の情報を素早く活かすことが出来る。


 逆にICTの知識・経験に乏しく、「PDFって何?」というような理解度の人が本書を読んだところで完全な暗中模索状態に陥ってしまうことは想像に難くない。
 初心者にとっては明らかに情報不足・説明不足である。


 しかしこれは思うに、スマートフォンの性質をそのまま反映していると言える。
 スマートフォンの最大の利点は「"Web"を持ち運べる」ことにあるわけであるから、そもそもその前提となる"Web"を使いこなせていない人がスマートフォンなど使いこなせるはずがない。
 そういう人はいずれ使い慣れた「ガラケー」(最近は「フィーチャーフォン」と呼ぶらしい)に帰っていくことになるだろう。
 

 そう考えるとこのスマートフォンの普及、既存のICTの格差、即ち情報リテラシーの格差をより助長させる恐ろしい現象なのかもしれない。


 話がそれたが、本書はある程度のWebの知識・理解と既存のメジャーなサービスについての知識がないと半分もその情報を活かしきれない。
 私は個人的に技術者として「スマートフォン」に乗り遅れた分の急速なキャッチアップのために利用したが、そのような利用意図であれば本書は最適であったと感じる。
 情報技術スキルの中級者以上向け。

偽りの理

鋼の錬金術師(1) (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師(1) (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 27 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 27 (ガンガンコミックス)

書名:鋼の錬金術師 (1)〜(27) (ガンガンコミックス)
作者:荒川弘


■評価:可
  物語:△ 情報:− 斬新さ:× 意外性:△ 含意の深さ:△ ムーブメント:△ 構成:○ 日本語:○
  難易度:易 費用対効果:△ タイトル:−
  お勧め出来る人 :エンターテインメントを求めている人
  お勧めできない人:示唆に富んだ物語を求めている人


■所感
 結論から述べると、もったいない。
 これだけの仕掛けを盛り込んだのだから、もっと含意の深い内容の作品に出来たはずであるのに、そこはなおざりにしてエンターテインメントの方に走ってしまった。
 おかげで(良い意味で)こちらの期待を裏切りもせず、王道中の王道を突っ走ってアメリカ式のベタなまとめ方をしてしまった。
 (何が「アメリカ式」なのかは『ハリー・ポッター』の(どう考えても無駄でしかあり得ない)最終章を読めば解る)


 この作品からは「ガンダム」も「エヴァンゲリオン」も「ハリー・ポッター」も感じられる。
 が、そのいずれも使いこなせていない。
 広げた風呂敷に見合った中身がみられなかったのは大変残念であるが、これも某雑誌連載作品の宿命なのかもしれない。
 (ん?藤原 カムイさんの有名作も確か同じ出版社だったような・・・)
 

 結局この作品のテーマは「人間が人間であることの本質とは何か」という点に集約されるが、消費された(それこそ文字通り消費された)命に対して得られた「気づき」があまりにも小さい。
 繰り返しになるが、本作はあくまでエンターテインメントとして読むべきであり、それ以上のことは期待しない方が良い。


 と、酷評をしてきたが、純粋なエンターテインメントとして読むのであれば本作は十分にそれに耐えうるだけの要素は備えている (クオリティは決して低くはない)。
 そこは完全に割り切りの問題だろう。


 それにしても・・・最近のコミックやアニメーションの特徴だろうか。
 犠牲とそれが持つ意味との釣り合いがとれていないような気がする。
 1人1人の「死」にはそれ相応の重さ・意味がある。
 最近はそれがあまりにも軽くなりすぎているように感じる。
 その場面で語ろうとしていることは本当にそれだけの犠牲を必要としていることなのであろうか。
 疑問を禁じえない。


 個人的には、キャラクタデザイン的に「途中で脱落して主人公に花を持たせる役」的な顔をしていたキャラクタが最後まで主線にとどまっていたことが意外だった。
 相手さんの人数が多いので員数合わせに・・・とは思いたくはないが、まあ、個人的なツボなので書評とは無関係の話。
 しかし、あの顔、あの性格でねぇ。


■読了日
2011/08/16

本当の強さを求めて

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 6 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 6 (ヤングアニマルコミックス)

書名:3月のライオン (1)〜(6) (ジェッツコミックス)
作者: 羽海野チカ


■評価:優
  物語:◎ 情報:○ 斬新さ:△ 意外性:△ 含意の深さ:◎ ムーブメント:△ 構成:○ 日本語:○
  難易度:やや難 費用対効果:○ タイトル:−
  お勧め出来る人 :人生の意義や奥深さについて考察したい人
  お勧めできない人:純粋な「将棋」漫画を求めている人


■所感
 本作を優れた物語たらしめている大きな要素として、作者が「将棋」という題材を選んだことが挙げられる。
 これは本作のテーマを考えると、まさに「妙手」としか例えようのない「一手」であるといってよい。

おそれずに人に頼ることの大切さ

 それを語るに於いて、「人に頼ること」から最も遠く離れているとイメージされる「将棋」をもってきた作者の思慮に敬意を表する。


 改めて説明するまでもなく、将棋は「1対1」で勝敗を争う競技である。
 それ故に、その勝敗の原因は全て、対局者それぞれにのしかかってくる。
 チームスポーツであれば、その責任はある程度分散される。
 勿論、野球のようなチームスポーツでも「敗戦投手」というレッテルがあるように、「誰」がその勝敗の「主」要因であったか、ということは常に追求される。
 だが、それでもまだ言い逃れの余地があるという点で、「将棋」の敗者が背負う「負け」という事実の重さとは天地の差があるといって良い。
 「仲間」もいない、「味方」もいない、(少なくとも対局の場)での「応援」もない。
 本当の意味での「孤」対「孤」が向き合う場、それが「将棋」である。


 だが、本当に棋士は「孤」なのであろうか?
 本作が読者に問いかける問いはまさにここにある。

あなたは本当にひとりぼっちなの?


 「ライオン」はよく孤高の象徴とされる。
 だが、言わずもがな、「ライオン」は「独り」ではない。
 ライオンが強く気高く生きていけるのは、そう生きていたいと思わせる存在があるからだ。
 強い風にも吹き飛ばされないその心を支えているのは、彼自身の自尊心だけではない。


 本作の「ライオン」も、否、「ライオン」であらねばと念じ続けている少年も、また間違った観念に囚われている。
 彼が「独り」なのは、彼が「独り」だったからではない。
 「独り」であらねば、「独り」でありたい、と強く願ってしまったが故に自らが作り出した状況なのだ。
 だから彼は「独り」であるべき(と思い込んでいる)「将棋」という場に於いて、唯一自らが「肯定」されていると思うことが出来るのである。


 だが、本作に於いて、彼は己の頭をかち割られるような経験をする。
 そこで彼は強大な「ライオン」にはじき飛ばされ、自分より小さな「ライオン」の闘志を見せつけられ、ついに心優しい「ライオン」の気高き姿に頭を垂れる。
 そう、対局の場は「1対1」だからといって、「ライオン」が「独り」でなければならない理由などどこにもないのだ。
 そのことに気づいたとき、彼はようやく真の「ライオン」への一歩を踏み出すことができた。


 本作が優れている点は以上のような深く練り込まれた設定に止まらない。
 特徴的な点としては、本作におけるもう1つのテーマとなってくるであろう「価値観」、特に「善悪」という「偏った」ものの見方に対する問いであろう。
 既刊までで既に本作の主人公はこの問いに直面している。
 この先この問いに対して、主人公がどのように考え、自らのとるべき道を選んでいくのか、それが本作を良作から傑作へと昇華させる鍵となるだろう。
 実に楽しみである。


■読了日
2011/08/15

生もの

書名:戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書 94)
著者:本田哲也


■nullus評
評価:優
  情報:○ 新規性:○ 構成:○ 日本語:△ 実用性:◎
  難易度:易 費用対効果:◎ タイトルと内容の一致:◎
  お勧め出来る人・用途 :「広報」と「宣伝」の区別がよく分からなくて困っている人・「広報」とは何かについて学習する
  お勧めできない人・用途:組織の広報担当者及び経営者・効果的なPRの具体的な手法についてのヒントを得る


■所感
 PRとは(すなわち「広報」とは)なにか、について非常に解りやすく説明された入門書。
 「広報」=パブリシティと思い込んでいる人、そもそも「広報」と「宣伝」との区別がまったくついていない人は本書を読んで「広報」とは何かについて1度確認しておくことをお勧めする。


 著者が指摘している通り広報「後進国」の日本であるが、これからは広報がますます注目される時代になってくるだろう。
 理由は以下の2点。

  1. いわゆる「マスメディア」一辺倒の時代が終わり、各人のメディアへの接し方が多様化しつつあること
  2. 成熟経済に於ける経済活動に於いてこれから先ますます「広告」予算が削減される傾向にあると思われること


 勿論、これらの背景には「インターネット」という新しいメディアの出現という現象がある。
(著者はその新しいメディア時代の「広告」について論述された佐藤尚之さんの『明日の広告』に触発されて本書を記した、と本書の中で述べている)
 ただ、昨今の「メディア」に関して書かれた論考で内容が優れているものに共通してみられる特長が本書にも備わっている。
 それは、とかく「ネットを使え、こういう様に使え、ネットを使えば全てが解決する」という馬鹿の1つ覚えのようなことを言わない、ということである。
 読者が求めているのは「ネット」を含めた(或いはそれがあることが前提となった)社会に於いて、どのような施策が考えられるか、であり、「ネットを使うか使わないか」ではない(この手のことを勘違いしている論考のいかに多いことか)。
 本書がその愚を免れていることは非常に喜ばしいことであり、それは高い評価に値する。


 本書は原理・原則の本である。
 確かに、著者が実際にプロモートした、永谷園の「冷え知らず」さんの生姜シリーズを具体例に取り上げ、「『戦略PR」とはこのようなものだ」、という例示を行っているが、この例示はあくまで解りやすい説明のためのものであり、それを猿真似したところで同じようなヒットが生み出されるとは限らない。
 (ただし、そのプロセスは現場でも参考になるとは思われる)
 従って、実際にPR業に携わっている方が行き詰まりを打破するためのヒントを模索しようとして本書を手に取ったとしたら、少々がっかりするだろう。


 それよりも、「広報」とは何か、また、どうあるべきかという原理・原則を知りたい方、確認したい方に本書をお薦めしたい。
 読了後、腑に落ちるものがあることは確実に保証できる。


 日本語がややフランクすぎるのが気に障るが・・・まあ、許容の範囲であろう。
 1度は読んでおきたい良書。 


■読了日
2011/05/11